(画像出典元:NHK)

香港のデモ騒動でも、警官隊実弾を発砲して男子高校生が重体というニュースがありました。
そしてインドネシアの首都ジャカルタなどでもたびたび激しい暴動が起こっています。
あまり大きなニュースにはなっていませんが、先月のパプア州のデモでは死傷者は結構な数になっており少なくとも市民25人が死亡、92人が負傷しています。

こちらのデモ鎮圧の動画は10月1日ジャカルタのものですが、空砲かなにかで威嚇しているようですね。

そもそもインドネシアのデモ、暴動はなぜ起きているのでしょうか?
なるべくわかりやすく原因を解説したいと思います。

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インドネシアのデモ、暴動の原因は?

インドネシアは世界最大の多島国家であり、民族や宗教、文化などはかなり多様性があります。
しかしここ最近のデモは政府に向けられていて、主に法改正に対しての抗議になっています。
このあたりは部分的に香港と同じですね。

とくに改正KPK法が問題だったみたいです。
内容は汚職を取り締まる独立捜査機関KPK(汚職撲滅委員会)の位置づけを格下げし、活動を制限する法改正です。

インドネシアでは32年間支配したスハルト独裁政権時代に政治腐敗・汚職が蔓延しています。
スハルト体制では親族への利益誘導や不正蓄財に対して国民の不満が爆発し、大規模なデモや暴動が発生した結果、スハルト政権は崩壊しています。

そういった過去の出来事があるだけに、汚職撲滅委員会のKPKの活動を制限する法改正には国民の多くは反対なわけです。
KPKがこれまでに政治家の汚職を摘発してきた実績があるにもかかわらずです。

この法改正はわずか2週間足らずの審議で可決していたことも問題です。
またこれ以外にも大統領に対する不敬罪の導入や未婚カップルの性行為禁止など7つの法案の審議も控えており、それらもデモ、暴動の要因だと言えます。

スハルト政権後に一気に民主化したインドネシアとしては不敬罪の導入などは独裁政権に逆戻りなんですよね。

庶民派で清廉潔白なイメージのジョコ政権に対して、国民の不信感が爆発したため現在のデモ、暴動の騒ぎになっているわけです。

パプアの独立運動も原因?

インドネシアは非常に広く、多数の島で構成されています。
ですので別の場所で暴動が起きており、法改正だけの問題ではないんです。

その中でも2019年8月から激化しているのがパプアでの独立運動で、地元住民と政府側との衝突が各地で相次いでいます。
この地域での暴動はかなり激しいので、兵士や警官にも死傷者が出ており、悲惨な状況が続いています。

発端はパプア系の大学生に「サル」「ブタ」「イヌ」などの人種差別的な発言が行われ、暴動の引き金になっています。
またインターネット上にパプア出身ではない高校教師が、パプアの生徒に「サル」と暴言を吐いたとの情報が出回って暴動に繋がっているケースもあります。
警察曰くネット上で出回った内容は偽情報だと発表していますが、実際のところはわかりません。
独立運動を煽るための作為的なものかもしれませんし、実は本当にそのような暴言を吐かれていたのかもしれません。

法改正とは違いこちらの暴動の原因は主に民族問題が根底にあります。
パプア系住民はインドネシアの他の国民とは違い、どちらかというとパプアニューギニアに近いメラネシア人なんです。
それがオランダの植民地から解放され独立を宣言するもインドネシアに併合されました。

その経緯から現在も独立運動が行われているわけですが、さまざまな背景があり、パプア系住民への差別もあるんだと思います。

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まとめ

比較的に大きくニュースで報じられているデモ、暴動は法改正と民族問題に2つの側面があります。
日本からニュースを見ているとインドネシアで暴動が起きていることはわかりますが、もっと深い問題などは意外と知らなかったりします。

インドネシアは中国圏を除けば世界で最大の華人を抱える国でもあります。
華人(華僑を含め)はインドネシアの人口比としては3.5%前後と少数なのですが、インドネシアの財産と経済活動の70~90%をコントロールしていると言われています。

インドネシアでの華人に対する暴動は過去にもありましたが、こういったところでもいろいろと問題が起こりそうな危うさがインドネシアにはありますね。